建築業界の営業にもオススメ

建築業界において、福祉住環境コーディネーターの需要が高まっている。少子高齢化が進み、要介護者を抱える家族が増えたためだ。介護が必要になった両親のために同居する住宅を新築する必要が出た、年老いた母が要介護状態となったため居住中の住宅をリフォームすることになった、等のケースがある。そういった時に、取扱商品のパンフレットをただ読み上げるだけではなく、その家族に適した住宅を提案できることは、顧客にとっても所属する企業にとっても大きな利点になる。

要介護者向けの住宅は、階段にスロープを付けたり、入り口の段差をなくしたりすれば良いということではない。要介護者の状態や受けた介護認定基準、加えて介護する側の状態によって必要とされる設備も様々だ。そのニーズを汲み取りバリアフリーを実現するためには、様々な分野の専門家との調整がいる。医療関係者やケアマネージャー、福祉用具専門相談員等である。

福祉住環境コーディネーターの資格を取得するには、医療・福祉・建築の知識を総合的に学ばなければならない。建築業界の営業がこの資格を有していれば、要介護者を抱える家族から新築やリフォームの相談を持ち掛けられた段階で、何をどうすればよいのかある程度把握できているので、スムーズな提案が可能だ。商談がまとまり、建築を始める段階になっても、すべてを現場に丸投げするのではなく、顧客と現場と一緒になって住宅の建築に関わることができる。そのため顧客から大きな信頼を得ることができるだろう。